はじめ、振袖などのお手入れでご来店頂いていたS様。
この度、5月の結婚式に向けて留袖を誂えることに…^o^
「どんな柄がいいですか?」「古典的なもの?」「お好みは?」
お話をしながらイメージをうかがいます。
おかだやからこんなのは?と提案もさせてもらいます(^^)
S様はいくつか提案したなかからシルクロードという題材を選ばれました!
華紋も入れてほしいというオーダーです。
動物が図柄にあるのはお好みでないそう。
松皮菱という文様の変形で大きな形をとって、そのなかを幾何学的に細分して文様をいれていきました…
ランダムなように見えて着姿をかんがえて模様をいれています^_^
例えばつぎの写真は上前になるところです。
最も最初に考えるところですが、写真の左の小さい→のところ。
お客様の身長などから下図が実寸になったときにどこの高さになるか、1/4弱の縮尺で下絵を描いているのでそれを計算して位置を決めます。
実は…図案をここまで考えて手が止まってしまいました〜、、、
頭のなかで考えていたことが描いてみるとうまくまとまらない…
うう〜ん、、、1から考え直すかな…
どうしよう〜っ
つづく
この留袖のS様、よくお店に顔を出して下さっているので細かく話を進めています。
前回、行き詰まってしまった図案、、
行き詰まった状態で絵を見てもらいました(笑)
おかだやの主人は以前シルクロードを旅したことがあります。
実際に目にしたその砂漠の幻想的な風景を着物にいれることになりました。
上前と後ろにそれぞれ額縁取りした風景を差し込みました。
空間に唐草を描き加えていきます。
白黒の小さな下絵、、
実際に裂取の模様はどうなるの?
華紋の色は?
太く取った額縁の所は完成してきたらどうみえるの?
なかなか完成品のイメージがつかないと思います(^^;
つづく
前回、砂漠の風景を額縁のように切り取って着物に入れたところでした。
「この額のところは実際出来上がるとどのように仕上がってくるんですか?」
と、S様。。
白黒のこのざっくりしたイメージ画からは想像がつきにくいですよね(^^;
小紋箔という小紋柄の型を用いて金銀を置く技法を使う予定です。
ほかの着物から、参考画像ですが赤色で囲ってある所の金が小紋箔です。
柄は様々なものがあるので作家が着物全体を見て柄を選びます。
ですが、、今回S様は額がない形がいいということで入れ方を変更です。
大きく裂取をした下の空間に風景を差し込むことに。
希望を聞きながら少しずつ変わっていくイメージ画ですが、
あら、こちらのほうが先日よりもスッキリしてよくなってきましたね!
黒留袖の黒いところを塗ってみるとこのような雰囲気です。
少しイメージがつきやすくなってきたでしょうか(^^)
S様のイメージ画はこれでほぼ完成です!
次は京都の作家にイメージ画を送って原寸の下絵を描き起こしてもらいます。
つづく
前回まででイメージ画が完成しました。
それを京都の作家に原寸の下絵に描いてもらいました。
この原寸の下絵はそのまま反物を染める時の台になるので精密に描きます。
写真じゃスケールが伝わりにくいですが原寸大です。
これをまた最終チェックに入ります。
大きな松皮菱の取りの形がしっくりこない…
本当は留袖の完成の期限があるので少しでも早く染めに取り掛かりたいところですが、
ここで妥協してしまうといいものができないのでグッと堪えて修正をします。
大きい形を修正するので描き直しが大変です。
あぁでもない。こうでもない。
今度こそ、修正ができたら染めに入ります。
地色の黒は黒染屋に持って行きます。
黒という色は特別な色で、他の色とは別に専門の黒染屋さんに頼むのです。
今回は、オーダーメイドの留袖なので黒地を染める前に先紋(伏紋)をします。
詳しくは下記の記事をどうぞ^^
オーダーメイドならではの先紋
もうあとは染め上がるのを待ちましょう!
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