2018.04.07
「手通し」
工房を持つ呉服屋 おかだやの原田です。
今日、珍しいものの洗いの依頼がありました。
小さくて可愛い!でも産着でもなく、一つ身とも違うような。。。
「手通し」というものだそうです。それとお揃いのちゃんちゃんこ。
「手通し」とは生まれて初めて袖のあるものを着せること、その産着のことだそうです。
今でいうと退院の時に着るものといったところでしょうか。
おかだやに来て1年弱ですが、初めて拝見しました。
お孫さまがお生まれになって、着せてあげたいとお持ちになられたものです。
柄も現代ではほとんどない、愛くるしい柄です。ちゃんちゃんこの衿も可愛い!
お子様に着せられていたそうです。
が、ところどころにシミが。。。
「お食い初めにも着せたのかなぁ」「お宮参りに着せたのかなぁ」
古い汚れのため黄変しており、通常のシミ抜きでは落ちないと思われます。
漂白して色を入れるか、どうするか。
また、保管の際は肩上げや腰上げは解いておく方が良いそうです。
上げをしたままですと強度のクセがついてしまったり、縫い合わせた部分が変色することもあるからです。
七五三の四つ身などそのままにされている方が多く、その都度お伝えしております。
思い出のある可愛い手通し、何とかまた着ていただきたいと思っております。
そしてお写真をみせていただきたいと思っております!(Tさま、お願いします!)