2021.07.30
【袖継】一度切った振袖の袖は直せる!2つの理由
内容説明
振袖の袖を切ったけど、今度は袖を長くしたいと思っていませんか?
この記事では、袖を切った振袖を継いで(縫い合わせ)元の振袖に戻した話をしています。
一度切った振袖の袖を戻すのは難しい技術です。
しかし、どのようにして直しが可能になるのか?その理由を実例を通してご紹介しています。
詳しく知りたい方や疑似体験したい方は、ぜひご覧ください。
振袖の袖を元へ戻したご紹介
静岡県在住のF様の事例をご紹介します。
一度、袖を切った振袖でしたが袖を継ぐ(縫い合わせる)ことで元の振袖へ蘇りました!
写真のように遠目からは、どこを直したか分かりません。
近づいてもこのクオリティです!
袖直しが可能な2つの理由
2つの理由
・個別カウンセリング
・職人の技、経験値
おかだやでは、お一人お一人個別にカウンセリングを行います。
そこでお聞きしたお悩みやご要望を、専門の職人が解決し再現いたします。
過去の事例をご紹介
おかだやが個別カウンセリングするワケ
なぜ個別カウンセリングが必要なの?
答えは、着物によってお直し方法が違うからです。
着物お直し方法の簡易的な計算方法は
着物の種類×生地の種類×柄の種類=数え切れません
また、これにお客様のご要望が加わります。
この数え切れないお直し方法から最適な方法を提案するため個別カウンセリングが必要です。
着物の袖直し実例ご紹介
なぜ直せるの?
答えは、発想の転換と専門の職人の高い技術力と経験値です。
論より証拠。先にご紹介したF様の事例をご紹介させていただきます。
よくある方法は袖の切り目同士を縫い込みをとって縫い合わせて繋ぎます。そうすると柄が少し縫い込みに入るのでどうしても縫い目の柄がちぐはぐになります。
なのでその上へ金箔を置いたり、さらに柄を描き足してそれが目立たないようにします。
ですが、今回は少し違う方法で袖を直しました。
解決策
・裏打ち
・柄の色に合わせて糸色を変える
・赤い枝の柄入れ
「裏打ち」とは裏地を貼る技術です。手前味噌ですが裏打ちを袖のつなぎ合わせに使用する発想は珍しいんじゃないでしょうか?
これにより、縫い代を取らずに柄同士を繋げることが可能となりました。
写真のようにピッタっと柄が合うのはこれのおかげです。
「赤い枝の柄入れ」
さらに縫い目を目立たなくするために元にはなかった柄を入れています。
着物をオーダーメイドで製作している技術力の出番です。
完成!しかし…
ハプニング!!
出来上がった袖の継ぎ目を上下に引っ張ると裏地の白が見えてしまいました!
そこで
「柄に合わせて糸色を変える」
生地や柄の色と調和させるため、柄や生地に合わせ計5色の糸を使って、丁寧にかがり縫いを施しました。
これらにより出来上がった袖直しがこちら
このような、技術を使いこなしイレギュラーに対応できるのは職人の高い技術力と経験値のなせる業です。
まとめ
・個別カウンセリング
・職人の技、経験値
こらら2点により一度切った振袖の袖継(着物の袖を長くする)が可能となります。
ご紹介しきれなかった写真を各種SNSでご紹介しています。
より着物の楽しさを感じて頂けます
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