2021.02.24
柄を描いてしみを隠す
柄を描いてしみを隠す
着物に汚れがついてからそのまま何年も経ってしまうと、
その汚れが酸化して着物の生地自体を変色させてしまうことがあります。詳しくはこちら → 着物がサビる?!
変色したものはクリーニングだけでは元に戻すことができません…
おかだやでは茶色や黄色に変色したものを一つ一つ漂白をして色を抜いたり
さらに上から元の着物の色に近くなるように再度色挿しをする場合もあります。
今回のこのお着物は濃い茶の地色に所々、色抜けしてしまったところがあります。
衿や袖付け、袖底近く、下前の身頃のところなど。
職人の目で診断するとこれはクリーニングや漂白・色挿し程度では元に戻りません。
その変色の程度や位置によってはさらに手を加えず、あまり気にならないのでそのままにしといたらどうですか、とオススメすることもありますが
今回のはちょっと目立ちやすい変色だったので柄を上から描き足して隠すことにしました!
絞りを顔料で描く
元々の柄が小帽子絞りという絞り染めで花柄になっています。
同じ絞りで柄を入れることはできないので顔料で似たように絵を描きます。
ぐー〜っと近寄ったり触って見れば元々の柄との違いはわかりますが
パッと離れて見ると違和感はないと思います!
目立つ衿元や太腿のあたりにシミがあると着ていて気分が落ちますよね。
ちょっと柄を描き足すだけでシミは分からなくなるので落ちないシミも
諦める前に一度ご相談ください!
顔料で少し柄を書き足すのは量にもよりますが、3,000円〜です。
顔料で柄を描きたした例↓