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2020.06.15

かなり難題の振袖汚れ

 

どこに持っていっても無理と言われました

 

こちらの振袖かなり広範囲に変色がありました。

S様が言われるには昔雪の日に着たのだと。そして多分そのまましまい込んでいた可能性が(^^;

 

おかだやの作家も「難題を簡単に引き受けないでください・・・」と(笑)

 

でもこの振袖は手描きの友禅でなかなか良いお着物です。

手放すのはもったいない、どうにか変色を隠しましょう。

とても広範囲に小紋箔を入れました。

柄を避けて金を入れます…なかなか手間のかかる仕事です。

裾・袖・肩の白地の部分にはほとんど金を入れました。

(細かい金で、引きの写真じゃほとんどわかりませんね・・)

小紋箔とは小紋の型紙を使って金・銀の箔置きをする技法です。

様々な小紋があり、着物の柄や雰囲気によって使い分けます。

お尻の下あたりも多く黄変になっていたのを金で隠しました。

 

 

この振袖の裾の紺の部分にも初めから霞と鳥の小紋箔が使われていました。

柄が喧嘩することなく、どちらも元からあるかのように馴染んでるでしょう。

金が増えてより豪華な振袖になったと思います。

 

今度姪御さんが成人式で着られるそうです。

この着物を誂えたS様のお母さまもとても喜んでくださっているようです。

おかだやもお力になれたかな、と嬉しく思います^^