2020.04.08
【袖継】お母さんの着物だから
なんだかおかだやの定番になりつつある振袖の袖継です。
来年、成人式を迎えられるお嬢様が着たいとの要望です。
今回は長崎からの依頼でした。
電話で問い合わせいただき、メールと電話を繰り返しながらの進行になりました。
地元の呉服屋さんを何件か回ってなんとかできないかと相談に行ったそうですが、どこも断られてしまったそう…
「
でももし直せる可能性があるならその問い合わせもせずに諦めたくない、そこで広島の当店をみつけてくれました。
お嬢様自身がお母さんの着物を着たいと強く思っているようでしたのでおかだやで引き受けさせてもらいました。
着物と一緒にお嬢様からお手紙も。
「初めて見た時からこの着物を気に入っていましたが、振袖として着ることは諦めなければと考え始めていました。
母の着物ということもあってか、この着物を他のどれよりも気に入り、着たいという気持ちが強くなっていたので引き受けて頂けて今本当に嬉しい限りです。」
丁寧なお手紙まで頂いてますます、精を尽くしてやらせて頂こうと思いました(^^)
今回の振袖の難しいところは、袖の切れ目がほぼ無地だということです。
過去の例だと袖を継いで柄が途切れてしまうところに同じ柄を描きたすだけでよかったのですが、今回はそうもいきません。
着物を見てると顔まわりもほぼ無地です。
袖の縫い目に新しく柄を創作するのと、同時にバランスを見て他の場所にも柄を足したほうが袖だけ柄が浮かない・着姿も華やかになるとおもって身頃や胸元への柄足しも提案させて頂きました。
何か花を足すか、、金で霞取のようにするか、、作家と相談しながら、お客様にも提案して希望を伺いながら、、
蝶を全体に飛ばそうということになりました。
出来上がって写真を送ると