2020.04.01
留袖のお誂え その5
長いことおまたせしてますS様の留袖の続きです。
前回、「寿の文字をいれたら?」とご提案を頂いたところまででした。
上前、衽の上部に寿をいれてみました。
画像をよく見てみると、、
寿と花が入れ替わっただけでなく全体が変わってるのがわかりますか?
鳳凰の位置も衽線にかかっていたのが右にズレ、描かれていた花も変わっています。
衽の裾のところは娘さんのご希望の朝顔に(^^)
なにか1つ変えようと思うとバランスをみて全体が変わっていくことはしばしば。
その都度どうですか?と伺い、コミュニケーションをとりながらつくっていきます。
イメージ画のはこれでいいとS様に了解を頂き、今度は作家が原寸下絵を描いて貰います。
実際の下絵↓
写真だとサイズ感はわかりませんね(^^;)
この下絵をもとに着物をつくるので精密に描かれていますね。
作家もイメージ画を元に考えながら下絵を描き起こします。
なのでイメージ画とは変わってくるところも…
例えば寿の文字が細い線になっています。作家に意図を聞けば、「箔を使うなら面積が大きくないほうが野暮ったくない」とのこと。相談しながら修正をかけていきます。
作家の意見も尊重しつつ、やっぱり、、というところは手直しをいれます。
調整をしていき、ここまでで下絵は完成です。
あとは染め上がってくるのを待つだけ!
…ですが、この着物は黒留袖です。五ツ紋をいれるのですが、そこでおかだやからの提案が…
また次回、ご紹介します(^.^)